- 『介護4ってどんな状態?』
- 『介護サービスは何がある』
- 『施設はどれくらいかかる』
そんな悩みを応えます。結論からいえば介護4は、『寝たきり』『車椅子』『認知症』、かなり顕著な状態であり、一人暮らしはもちろん、在宅介護もかなり厳しい状態です。しかし、介護サービスは厚めに使えるため、選択肢を間違わなければそこまで困らないでしょう。
✔︎ 本記事の内容
- 介護4ってこんな状態
- 受けられる介護サービス
- 家で介護できるのか?
- 介護4向けの施設
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介護4の状態
要介護認定基準時間で介護度が変わる
覚えなくてもいいのですが、介護度は『要介護認定基準時間』で分別されることだけは知っておきましょう。
要介護認定基準時間は「介護の手間」がどのくらいあるかを判断するために使われるものです。
ちなみに、基準時間の算出には認定調査データが使われるというわけです。
なるほど!!そのための調査か。
介護4。3や5とどう違う?
『これが介護4!』というのはありませんが、ある程度のイメージはこんな感じです。
介護3 | 介護4 | 介護5 |
車いす、体の一部を支えれば 車椅子に移れる。 認知症があるが覚えている こともある。 食べこぼしが多いがスプーン を使えば自分で食べる。 | 車いすもしくは寝たきり。 体全体を引き上げないと 車椅子に移れない。 認知症に加え精神状態も 不安定、人格の変化、大 声を出すなど。 食事は全て介護される。 | 寝たきりの場合が多い。 介助者2名以上でないと 車椅子に移れない。 ずっと目をつぶっていて 応答しない。 経管栄養や点滴。 |
もっと詳しく知りたい人はコチラをどうぞ。
介護4の区分支給限度額と介護サービス
- お金はどれぐらいかかるの?
- どんな介護サービスが使えるの?
介護4の区分支給限度額
介護認定に応じて区分支給限度額というものが設定されており、介護4では3万938円です。
どういう事かといえば
1割負担の人で『3万938円までは1割でいいですよー。それを超えると全額自己負担ですよー。』といことです。
ー 3万938円…。それってどれぐらいの介護サービスが受けられるの? ー
かなりざっくり言えば、デイサービスだと31回です。
介護4で受けられる介護サービス
介護4となればすべての介護サービスが使えます。
※認知症対応型通所介護と認知症対応型共同生活介護(グループホーム)は『認知症の診断』が必要。
施設系
- 特別養護老人ホーム
- 老人保健施設
- 介護医療院
- 介護付有料老人ホーム
- 住宅型有料老人ホーム
- サービス付き高齢者向け住宅
- 認知症対応共同生活介護(グループホーム)
- 軽費老人ホーム(ケアハウス)
- 地域密着型特別養護老人ホーム
- 地域密着型特定施設入居者生活介護
在宅系
- 通所介護(デイサービス)
- 通所リハビリテーション(デイケア)
- 地域密着型通所介護
- 認知症対応型通所介護
- 訪問介護
- 訪問看護
- 訪問入浴
- 訪問リハビリ
- 夜間対応型訪問介護
- 居宅療養管理指導
- 定期巡回・随時対応型訪問介護看護
- (看護)小規模多機能型居宅介護
- 短期入所生活(療養)介護(ショートステイ)
福祉用具系
- 歩行器
- 手すり
- スロープ(工事を伴わないもの)
- 歩行補助杖
- 車椅子
- 車椅子付属品
- 特殊寝台
- 特殊寝台付属品
- 床ずれ防止用具
- 体位変換器
- 認知症老人徘徊感知機器
- 移動用リフト
- 自動排泄処理装置
その他
- 住宅改修費
- 特定福祉用具購入費
こんなに使えるんですね。びっくり
それでも介護4で在宅介護はかなり厳しい
これだけ介護サービスが使えても、絶対に大丈夫かと言われればそうではありません。
- 結局は家族が介護をやる
- 家の作りはどうなのか?
結局は家族が介護しなければいけない
介護サービスをフル活用しても、主体的に介護するのは家族です。
- 『いくらデイサービスに毎日行っても、夜の介護は家族』
- 『福祉用具をたくさんレンタルしても、介護するのは家族』
- 『ショートステイを終えたら、介護するのは家族』
『介護4だからたくさん介護保険が使える』確かにそうかもしれませんが、結局のところ介護の主体は家族であることは理解しておきましょう。
住宅環境の整備にも限界がある
✔︎ 介護4|住宅整備はこんな感じ
- 車いすのレンタル
- 介護ベッドのレンタル
- 工事かレンタルでスロープをつける
これくらいの整備ができれば、移乗や移動は何とかなるでしょう。これが出来ればの話です。
『廊下が狭くて、車椅子が通らない』『トイレの中に車椅子が入らない』『段差が多い、車椅子が登らない』環境整備には限界があることを実感することになります。
不安しかない
✔︎ 介護者にしか分からない不安
- 介護そのもの
- 病気
- 介護者の持病
- 仕事との両立
- 介護費用
こんなに不安や悩みを抱えるぐらいなら、介護施設に入所させて、たまに面会に行く程度の距離間になるのも頷けます。
介護4で入所するには
どこも同じでしょ。どこにしようかしら。
NO—————!!!!!!!!
どれも同じではない。介護施設はそれぞれ役割が違う。
ー介護施設なんてどこも同じでしょー
介護施設はたくさんあるけど、それぞれ目的が違います!
✔︎ 介護施設の種類とザックリとした対象者
- 特別養護老人ホーム(介護3以上)
- 老人保健施設(リハビリ施設)
- 介護医療院(医療が必要)
- 介護付有料老人ホーム(割と誰でもOK)
- 住宅型有料老人ホーム(割と元気な人)
- サービス付き高齢者向け住宅(割と元気な人)
- 認知症対応型共同生活介護(認知症の人)
- 軽費老人ホーム(かなり元気な人)
- 地域密着型特別養護老人ホーム(介護3以上)
- 地域密着型特定施設入居者生活介護(割と元気な人)
『終の住処』もあれば『退所を目的とした施設』もあります。
初心者には分かりにくいのですが、老人ホームはどこでも同じではないことだけは知っておいてください。
介護4に向いていない施設はこちら
- 住宅型有料老人ホーム
- サービス付き有料老人ホーム
- 認知症対応型共同生活介護(グループホーム)
- 経費老人ホーム(ケアハウス)
- 老人保健施設
- 地域密着型特定施設入居者生活介護
これらの施設は、介護度が高くなったら退去を前提とした施設です。
介護4となれば、生活のほとんどで介助をうけている状態です。また、そろそろ終末期をどこで過ごすかを考えなければいけない時期です。
そういう意味で、『退去を前提とした施設』は不向きです。
介護4に向いている施設
- 特別養護老人ホーム
- 介護医療院
- 介護付き有料老人ホーム
特別養護老人ホームは介護3以上、介護付き有料老人ホームは介護1以上で入所できます。
前述した通り、介護4ともなれば、終末期をどこで過ごすかを考える時期です。
この2つの施設は看取りもおこなっているため、介護4にはベストな施設といえます。
介護医療院は医療の必要性が高い人が入所できる施設(病棟)です。例えば、点滴や経管栄養など。
こちらも看取りは行っていますが、病棟数も少なく、医療管理が必要な方が対象なので、入所のハードルは高いです。
介護4(まとめ)
✔️ 介護4はこんな感じ
- 寝たきり、車椅子、認知症がかなり顕著
- ほとんどの介護サービスが使える
- だけど、在宅介護はかなり厳しい
『うわっ』と思った人もいるかもしれませんが、在宅介護を否定する訳ではありません。
何とかなるけど、大変な事実だけは知っておきましょう。
✔️ おすすめの介護施設
- 特別養護老人ホーム
- 介護医療院
- 介護付き有料老人ホーム
一方で、大半が施設に入所するのも事実。その場合、どこで最期を迎えるのかをしっかり考える時期です。適当な介護施設の選ぶと、『また引越し…』というハメになるかもしれません。