知らないと損!老人ホームに夫婦で入ったら費用はいくら?

家族
家族

両親が2人暮らし。週末は買い物に行ったり、病院に連れていったりと忙しい。何より倒れたりしていないか、いつも心配している。

2人で入所できるのは、どんな老人ホームなんだろ?費用もどれくらいかかるか知りたい。

こんにちは、ケアマネージャーの麦マネです。

両親の老人ホームを探している人は多いです。私もお客さんに頼まれて探したことがあります。

というのも、両親が『』と『老人ホーム』に分かれて暮らすと、家族はあっちもこっちも手伝いが必要になり、逆に大変になることがあるのです。

そんなわけで、『どうせ入所するなら夫婦二人で!』と考える家族が多いのです。

ただし費用とも相談しないといけないので、詳しく解説していきます。

今回はこんな感じの両親のことで娘さんから相談を受けました。

夫(85歳)

  • 体は比較的に元気
  • 認知症がある
  • 要介護1
おじいちゃん
おじいちゃん

お酒が大好き

妻(83歳)

  • 歩行が危ない
  • 認知症はない
  • 認定【自立】
おばあちゃん
おばあちゃん

お父さんの世話が大変

麦マネ(Twitter)

介護業界で21年目、40歳。ONE PIECEを愛する。
〈 資格 〉
・主任ケアマネ
・社会福祉士
・介護福祉士

介護の仕事と資格について情報発信。

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夫婦で入所できる老人ホームの種類

結論から言いますと、民間の老人ホームであれば夫婦で入所できます。

逆に公的な老人ホームだと、夫婦で入所するのは難易度が高く、『運』が左右します

その理由と具体的な老人ホームの種類を解説していきます。

公的な老人ホームは難しい

  • 特別養護老人ホーム
  • 介護老人保健施設
  • 介護医療院(介護療養型医療施設)

特別養護老人ホーム(特養)は聞いたことあるかもしれませんね。これらは公的な老人ホームとしての役割があるので、お金をいくら積んでも希望通りには入所できません。

特別養護老人ホーム(特養)

  • 要介護3以上が入所条件
  • 待機者がたくさんいる
  • 緊急度か高い人から入所
  • 老人ホーム数も定員も限りがある
特別養護老人ホームの数  8,234人
1施設あたりの定員 69.3人
全国の待機者 29.5万人

見ての通り入所条件はかなり高めです。1人だけ入所するのも大変なのに、夫婦二人で入所するなんて神業としかいえません。

介護老人保健施設(老健)

  • リハビリが必要な人
  • いずれ退去しなければいけない

ほとんど場合、病気(ケガ)で入院→退院→入所の流れで老人保健施設に入所します。この流れに夫婦揃って入所する可能性は限りなくゼロに近いと言えます。

又、老人保険施設はリハビリを行なって、いずれは退所する施設です。

『終の棲家』とは役割が違うので、夫婦で入所する老人ホームとは違います。

介護医療院(介護療養型医療施設)

  • 療養が必要な人が入所
  • 介護1~5

医療管理が継続して必要な人でないと入所できません。治療とは違います。

家族
家族

それってどんな人?

  • 鼻から管で栄養を入れている
  • 床ずれがある
  • 意識かない  など

自宅や老人ホームで介護するには荷が重い人が入所できます。

民間の老人ホームなら入りやすい

  • サ高住
  • 住宅型有料老人ホーム
  • 介護付き有料老人ホーム
  • ケアハウス
  • グループホーム

民間の老人ホームは入所の要件が少ないので、介護度が低い人も入所できます。今回の相談のように、どちらかが介護認定を受けていないケースにも対応しやすいのがポイントです。

おじいちゃん
おじいちゃん

要介護1です

おばあちゃん
おばあちゃん

介護認定は受けていません。

夫婦で老人ホームを探している場合は、サ高住住宅型有料老人ホームの2択でよいでしょう。

サ高住も住宅型も、比較的に元気な人が入所しています。介護サービスも使えるし、安否確認も行ってくれるます。縛りが少ないので、自由な老後の生活を送ることができます。

夫婦ともに介護認定をもっているなら介護付き有料老人ホームもおすすめです。

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費用は2人分?

老人ホームによって、部屋代・食事代・敷金などの利用料金が違います。

1人10万円~1,000万など立地、建物の設備などで大きく金額が変わります。

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こちらでは部屋、食事、介護サービス費用の具体的な考え方について解説します。

部屋の費用

老人ホームの部屋の考え方は、『1人1部屋』です。老人ホームによって、広さや設備は違いますが、1部屋に2人で生活するには狭いし、プライバシーの配慮に欠けます。

だから夫婦で入所するには2部屋分の費用を支払う必要があるのです。

ところが、稀に夫婦部屋を用意している老人ホームがあります。夫婦部屋はその名の通り夫婦で住めるように、部屋も設備も広めに作られています。

夫婦部屋は個室の1.5~2倍の費用なので、1人部屋を2つ借りるよりは費用を安くすることができます。

食事、介護サービスの費用

食べた分だけ、介護サービスを使った分だけの費用となります。

老人ホームに入所した時点で調理をすることがないので、毎食の費用がかかると考えます。

介護サービス費は元気な人ほど少なく、介護度が高い人ほど費用は高くなります。

住宅型有料老人ホームやサ高住の場合、介護サービス費用は老人ホームに支払いません。外部の介護サービス事業所に支払います。だから通常は介護サービス費がパンフレットなどに計上されていません。

とはいえ、それでは全体の費用が見えませんので、以下を目安に使ってください。介護サービスを目一杯使ったときを想定して計上しておきましょう。

自立0円
要支援1約5,000円
要支援2約10,500円
要介護1約16,000円
要介護2約20,000円
要介護3約27,000円
要介護4約31,000円
要介護5約36,000円

夫婦部屋のメリット、デメリット

家族
家族

夫婦部屋ってあるんですね。どうせ二人で入所するのなら夫婦部屋が安心ですね。もう少し詳しく教えてほしい。

ここでは老人ホームの夫婦部屋について解説します。

夫婦部屋のメリット

夫婦部屋のメリットは『夫婦で過ごした時間を、老人ホームでも再現できる』これに尽きます。

麦マネ
麦マネ

あなたの両親は自宅ではどのように過ごしていましたか?

家族
家族

リビングで二人でお茶を飲んでいる
父は新聞を広げ、母はテレビを見ている
ソファーに座って孫にお菓子を渡している

たとえ老人ホームであっても、夫婦部屋ほどの広さがあれば両親のライフスタイルに合わせた部屋を再現することができます。

夫婦部屋のデメリット

夫婦部屋を使う場合のデメリットは二つあります。

どちらかが重度化した場合、ストレスを感じる

分かりやすいように今回の相談を例に解説します。

例えば父親の介護量が多くなった場合。

おじいちゃん
おじいちゃん

介護1から介護3になりました。介護量も増えましたよ。

その場合、介護スタッフが部屋に入ってくる回数が多くなります。元気な母親としてはそう何度も部屋にはいってきたらストレスを感じるでしょう。最も苦痛を感じるのは夜中の排泄介助ではないでしょうか。

おばあちゃん
おばあちゃん

もう、夜中に何度入ってくるの?寝不足…

夫婦部屋の数が少ない

夫婦部屋がある老人ホームは限りがあり、全国で平均すると各老人ホームに1部屋もありません。

いつも埋まっているので、そもそも夫婦部屋に入所できる可能性が低いのです。

一旦、1人部屋に入所して夫婦部屋が空くのを待つのも手段ですね。

夫婦で老人ホームに入所してよかったこと

老人ホームに夫婦で入所すること。入所者よりも家族に大きなメリットがあるかもしれません。

楽になる

1人が老人ホームに入所、1人が家に残る。

これでは、支援する側の家族の手間は増える可能性が大。

家族
家族

お父さんは老人ホームに任せておいて大丈夫だよね。

麦マネ
麦マネ

そんなことにはなりませんよ。

病院の付き添い、日用品の買い出し、洗濯物の交換、面会、

老人ホームに入所しても家族の役割はたくさん。老人ホームに任せっぱなしなんてことにはなりません。何より『面会に行かなきゃ』と心が動くのではないでしょうか?

そんな中で、自宅に残る母から『あれを買ってきて』『病院に連れて行って』、最終的に『お父さんの面会に連れて行って』

せっかく老人ホームにお父さんが入所したのに、家族の仕事がまったく減っていません。むしろ、二人が離れてしまった分、仕事量が増えたようです。

そんなときに2人が同じ老人ホームに入所していたら、ほとんどのことを1回で済ませることができます。

安心する

  • コール一つでスタッフが来てくれる
  • 生存確認が毎日ある
  • 異常があれば連絡をもらえる
  • 老後を一緒にくらせて安心

何かがあればすぐに対応してもらえます。

『ご飯は食べたかな?』『転んでいないかな?』『体調は大丈夫かな?』

毎日実家に電話をしていませんでしたか?

そんな心配していた日々から解放されて、ゆっくり眠ることができます。

【まとめ】老人ホームの費用と種類

夫婦で老人ホームに入所するのであれば、サ高住住宅型有料老人ホームが入所しやすいです。

費用は老人ホームによって違うが、単純に2人分の費用が発生します。

両親が同じ老人ホームに入所してくれれば、家族の仕事は大幅に減り、精神面でも安心することができます。

一番大変なのは、2人が離れて暮らすケース。そして一番大変な役割を引き受けるのも家族です。

年金内で無理なく入所してもらえれば、家族の肩の荷はだいぶ楽になり、明日からゆっくり眠ることができるでしょう。

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