「介護の仕事に興味があるけれど、未経験でも大丈夫だろうか?」
私のXのフォロワーさんからも、こんな相談をよくいただきます。
実は介護業界は、他の業種に比べて未経験から始めやすい仕事のひとつです。
厚生労働省の調査でも「介護職員の約4割が未経験スタート」というデータが出ており、現場でも「ゼロから介護職を目指す人」を受け入れる体制が整ってきています。
とはいえ、未経験だからこそ「どんな職場なら入りやすいのか」「資格はどうすればいいのか」「実際に就職するステップは?」といった不安や疑問は尽きないと思います。
この記事では、介護職に未経験から挑戦する方法を、私自身や周囲の仲間の体験も交えながら詳しく解説します。
未経験でも介護士になれるのか?
結論から言うと、介護士は未経験でも十分に働けます。
理由1:資格がなくても働ける
「介護職員初任者研修」などの資格はあった方が有利ですが、実際には資格なしでも採用される施設は多いです。
入職後に資格を取ることを前提に雇ってくれる職場もあります。
理由2:研修制度が充実している
- OJT(現場研修)で先輩がついてくれる
- 座学や勉強会を用意している施設も多い
- 大手法人は「資格取得支援制度」を持っていることが多い
理由3:人材不足だからこそ
介護業界は慢性的な人手不足です。
施設としても「未経験者をゼロから育てたい」という意識があります。
未経験OKの職場の特徴
未経験からスタートしやすい職場には、共通の特徴があります。
1. デイサービス
- 日勤のみで夜勤なし
- 入浴・食事・レクリエーションなどが中心
- 比較的体力的な負担が少ない
2. 有料老人ホーム(特に大手)
- マニュアルや研修が整っている
- 初任者研修の費用を補助してくれる場合もある
- 入居者の人数が限られているため、仕事が分担されやすい
3. グループホーム
- 小規模で家庭的な雰囲気
- 認知症ケアの経験を積みやすい
- 未経験者を受け入れる体制がある施設も多い
4. 派遣からのスタート
- 派遣会社のコーディネーターがサポートしてくれる
- 条件を選びやすい
- 「短期で試してみる」という入り方ができる
私のフォロワーさんの中にも、「最初はデイサービスで経験を積んで、慣れてから特養へステップアップした」という人がいます。
働きながら資格を取る方法
未経験から介護職に就くなら、資格取得と並行するのがキャリアアップの近道です。
初任者研修(旧ヘルパー2級)
- 介護の入門資格
- 130時間の講座で修了できる
- 働きながら土日や夜間コースで受講可能
実務者研修
- より専門的な知識を学べる
- サービス提供責任者になれる
- 介護福祉士の受験資格に直結
介護福祉士
- 国家資格
- 実務経験3年以上+実務者研修修了が必要
- キャリアアップ・年収アップに直結
働きながら資格を取るには「資格取得支援制度」がある職場を選ぶのがコツです。受講費用を全額補助してくれる法人もあります。
未経験から介護職に就くステップ
ここでは、未経験者が介護職に就くための流れを整理します。
ステップ1:情報収集
- 介護職の仕事内容や施設の種類を調べる
- 自分に合った働き方(夜勤あり/なし、フルタイム/パート)を考える
ステップ2:資格取得 or 勉強開始
- 初任者研修を受ける or 受講予約をする
- 同時に求人を探し始めてもOK
ステップ3:求人探し
- 未経験歓迎の求人を優先的にチェック
- 派遣や紹介予定派遣を利用するのも有効
ステップ4:応募・面接
- 履歴書・職務経歴書を整える
- 面接では「未経験だが成長意欲がある」と伝える
ステップ5:入職後の学び
- OJTで先輩から学ぶ
- 資格取得支援を活用してキャリアアップ
実際に私の知人は、40代未経験からデイサービスに入り、半年後に初任者研修を修了。今はグループホームで介護福祉士を目指しています。
未経験から介護職に挑戦した人の体験談
30代女性・元販売職
「アパレルで10年働いたあと、祖母の介護をきっかけに介護職に転職しました。最初は不安でしたが、販売で培った“接客力”がすぐに役立ちました。利用者さんとの会話が弾み、先輩からも“コミュニケーション上手だね”と褒めてもらえました。」
👉 他業種の経験も、介護の現場でしっかり活かせます。
40代男性・元ドライバー
「夜勤ができる仕事を探していて、介護の派遣に登録しました。体力的にきつい部分はあるけど、夜勤は時給が高いので、前職より収入が安定しました。資格を取って、今は正社員登用を目指しています。」
👉 体力や時間帯に合わせた働き方ができるのも介護の魅力です。
未経験者がつまずきやすいポイントと解決法
体力面の不安
- 介護は「腰に負担がかかる」というイメージが強い
- 実際、最初の数週間は筋肉痛になる人が多い
解決法
- ボディメカニクス(体の使い方)を学ぶ
- 腰痛ベルトを活用する
- 利用者さんを一人で抱え込まず、リフトや先輩の手を借りる
精神面のプレッシャー
- 認知症の利用者さんにきつい言葉をかけられることもある
- 最初は「自分が嫌われているのでは?」と落ち込む人も多い
解決法
- 先輩に相談して「よくあること」と共有する
- 気持ちを切り替える方法(メモに書く・仲間と話す)を持つ
- 「一人で抱え込まない」ことが大事
資格勉強の両立
- 仕事しながら勉強するのは大変
- 特に子育て世代は「勉強時間が取れない」と悩む
解決法
- 通勤時間にテキストを読む
- スマホで動画教材を利用する
- 家族に協力してもらい、試験前は勉強時間を確保する
未経験からキャリアを積む具体例
ステップアップ例①:20代女性の場合
- デイサービスで未経験入職
- 半年後に初任者研修を修了
- 2年目で実務者研修を受講
- 3年目に介護福祉士を取得
→ 今ではリーダー職として新人指導を担当
ステップアップ例②:50代男性の場合
- 子育てが一段落してから訪問介護に挑戦
- 時短勤務で無理なく働く
- 実務経験を積みながら、介護福祉士を受験
→ 60歳を超えても現役で働き続けている
未経験者におすすめの行動チェックリスト
- □ 自分が夜勤可能か、体力的にどうかを考えておく
- □ 初任者研修を取る意思があるか確認する
- □ 未経験歓迎の求人に応募する
- □ 面接で「学ぶ姿勢」をアピールする
- □ 入職後は“まずやってみる”精神で飛び込む
まとめ
介護職は未経験からでも挑戦できる門戸が広い仕事です。
- 資格がなくても採用されやすい
- 未経験歓迎の職場が多い
- 働きながら資格取得できる制度が整っている
大事なのは「最初の一歩を踏み出す勇気」と「学び続ける姿勢」です。
👉 未経験から安心して介護職を始めたい方には、こちらの記事も参考にしてください。
実際、私の知人は飲食店から介護に転職しましたが、「接客経験があるならコミュニケーション力が活かせる」と言われて即採用されていました。