介護職で転職を考えるとき、必ず通るのが「履歴書」と「職務経歴書」です。
「介護業界は人手不足だから、書類は適当でも大丈夫」と思われがちですが、これは大きな誤解。
実際には、丁寧に書類を準備する人と、そうでない人とでは面接に進める確率に大きな差が出ます。
私自身、介護職として複数回転職をしてきましたが、最初の頃は書類の書き方が分からず苦戦しました。
志望動機を2行で書いて落ちたこともあれば、退職理由を正直すぎてマイナス評価されたこともあります。
逆に、時間をかけて職務経歴を具体的にまとめたときは「しっかり準備されていて安心感がある」と言われ、面接で有利に進めたことがありました。
この記事では、介護職の転職を考えている方に向けて、履歴書・職務経歴書の基本の書き方、志望動機の作り方、実例、よくあるNG例と改善法を詳しく解説します。
履歴書で注意すべきポイント
履歴書は採用担当者が最初に目にする書類です。
見た目の印象や書き方の丁寧さだけでも、採用側に与える印象は大きく変わります。
基本の注意点
氏名・住所・連絡先
- 名前は大きく、楷書で丁寧に。
- メールアドレスはフリーメールでも可。ただし「aaa777love」などふざけた印象のものは避ける。
学歴・職歴
- 高校卒業以降を記載。
- 職歴は「○○特別養護老人ホーム 入職」「同 退職」と正式名称で。
志望動機の書き方
履歴書で最も重要なのが志望動機欄です。
ここが空欄に近かったり、「介護がしたいから」とだけ書かれていると、採用担当者に熱意が伝わりません。
志望動機を書くときのポイント
- 介護職を選んだ理由を簡潔に
- なぜこの施設を選んだのかを具体的に
- 入職後どう貢献できるかを明示する
良い例(経験者)
良い例(未経験)
NG例
ポイントは「その施設だからこそ」という理由を盛り込むこと。私も実際、施設のホームページを事前に見て「地域交流イベントを大切にされている点に共感しました」と伝えたら、好感を持ってもらえました。
職務経歴書の書き方(実例あり)
介護業界では履歴書だけで済むこともありますが、法人や派遣会社経由だと職務経歴書の提出を求められることが増えています。
基本構成
- 職務要約:これまでの経歴を2〜3行でまとめる
- 職務経歴:勤務期間・施設名・業務内容を詳細に
- 資格・スキル:保有資格や得意分野をアピール
実例(経験者)
職務要約
特別養護老人ホームにて3年間勤務し、入浴・排泄・食事介助を中心に経験。認知症ケアや夜勤業務も担当し、チームケアの重要性を学んだ。
職務経歴
2019年4月〜2022年3月 ○○特別養護老人ホーム(正社員)
- 入浴介助:週3回、15名を担当
- 夜勤業務:月5回、コール対応・急変時対応
- 記録:電子カルテ入力(PCスキル習得)
資格・スキル
- 介護福祉士(2021年取得)
- 認知症ケア実務経験3年
- チームケアのリーダー経験あり
実例(未経験)
職務要約
飲食業で接客を5年間経験。対人コミュニケーション力を活かし、介護職へ挑戦したいと考えている。
職務経歴
2017年4月〜2022年3月 ○○飲食店(正社員)
- 接客業務全般、クレーム対応
- 新人教育、シフト作成
- 売上管理
資格・スキル
- 介護職員初任者研修(2022年修了)
- 丁寧な接客・利用者対応が得意
- 学ぶ姿勢を持ち、今後は介護福祉士取得を目指す
よくあるNG例と改善例
NG1:志望動機が短すぎる
「介護の仕事がしたいから応募しました」
→ 改善例:「介護を続けたい理由」と「その施設を選んだ理由」を両方盛り込む。
NG2:退職理由を正直に書きすぎる
「上司と合わなかった」
→ 改善例:「人間関係の難しさを学び、次は協力体制を大切にしたい」と前向きに言い換える。
NG3:スキル欄が空白
「特になし」
→ 改善例:「未経験ですが初任者研修を修了。今後は介護福祉士取得を目指します。」
NG4:誤字・脱字
「介符福祉士」「初任者研修了」など誤記が多いと印象が悪い。
→ 改善例:必ず見直し、家族や友人にも確認してもらう。
まとめ
介護職の履歴書・職務経歴書は、細部に気を配ることで大きな差が出ます。
- 履歴書では「丁寧さ」と「志望動機」が重要
- 職務経歴書では「具体的な経験」を書く
- NG例は必ず「前向きな表現」に変換する
私自身、書類を丁寧に整えたことで「第一印象が良い」と言ってもらえた経験があります。
逆に手を抜いたときは、面接にすら進めませんでした。
👉 書類作成とあわせて、未経験や経験浅めの方に強い転職サービスを利用すれば、書き方のアドバイスも受けられます。
私は一度「○○特養」と略して記載し、面接官に「正式名称でお願いします」と注意された経験があります。細かい部分ですが、採用側は意外と見ています。