特別養護老人ホームとは?他の施設との違いと入所するテクニック。

家族
家族

特別養護老人ホームって他の老人ホームと何がどう違うのかな

特別養護老人ホームは利用料金が安いのに手厚い介護を受けれます。

当然、入所できる確率は低いです。

ケアマネ
ケアマネ
  • 特別養護老人ホームと他の老人ホームの違い
  • 入所するためのテクニック

現役ケアマネの筆者が解説します(^^♪

特別養護老人ホームとは?

とりあえずイメージしましょう。

入所者は要介護3~5で寝たきりや認知症患者です。

特別養護老人ホームはそんな重度の高齢者が入所し、必要な介護を受ける老人ホームです。

同じ建物の中で3つの介護サービスを提供している施設が多いです。

  • 入所
  • デイサービス(通い)
  • ショートステイ(お泊り)

特別養護老人ホームの呼び名

  • 特別養護老人ホーム
  • 特養(とくよう)
  • 介護老人福祉施設

一般的には「特別養護老人ホーム」か「特養」ですね。

入所の予約状況

予約者は全国で29.5万人(平成28年時点)です。

  • あちこちの施設に重複予約をしている人が多いので実際の数はもっと少ない
  • それでも簡単に入所できる予約者数ではない

終の棲家と呼ばれています

特別養護老人ホームは終の棲家(ついのすみか)の代表的な存在です。

なぜなら介護量が増えたとしても、特別養護老人ホームであれば継続して入所できるからです。

さらに、看取りまで行う施設も増えてきているので、「最後まで介護してほしい!」という要望であれば、特別養護老人ホームが適していると言えます。

では他の施設ではどうでしょう?

養護老人ホームの場合
  • 養護老人ホームは元気な人の老人ホーム
  • 自立できなければ、介護を提供してもらえる老人ホームに転居しなければいけない

※名前が似ていますが、こちらは養護老人ホームです。

老人保健施設(老健)の場合
  • リハビリをして自宅などに退所することを目的としている
  • 介護度が上がろうと、下がろうと、ずっと入所することはできない

他の種類の老人ホームも介護度が高くなるほど対応困難になり、退所の選択肢を取ることも多いです。

退所する場合、せっかく馴染みになった施設を出なければいけないので、本人も家族も施設探しや引っ越しが大変です。

終の棲家を求めるのであれば特別養護老人ホームが最も適した施設形態ですね。

他の老人ホームとの違い

  • 費用
  • 入所資格

本当に困っている人だけが入れるよう国にこれらの条件を決められています。

費用

  • 入居一時金
  • 食事代、居住費

これらは民間の老人ホームと比べてかなり安くなり、所得の範囲内で生活できる面が魅力的です。

入居一時金

入所一時金
特別養護老人ホーム0円
有料老人ホーム0円~数億円

特別養護老人ホームの入居一時金は一切発生しません。

食費、居住費

低所得者には食費、居住費の負担限度額(1~3区分)が設けられ、世帯の収入や預金状況に応じて食事代や居住費を抑えることができます。

食費(一日)多床室(一日)
現役なみの収入(基準費用額)1392円855円
第3段階650円370円
第2段階390円370円
第1段階300円0円

現役なみの収入がある人と第1段階では一日に食費と居住費にかなり差が出ていますね。

特養費用のシミュレーション

要介護5、区分2、多床室に30日入所した場合

1日30日
介護サービス費832円24960円
食費390円11700円
居住費370円11100円
合計47760円

これ以外にも日常生活費・病院代などの負担はありますが、かなり安いと思いませんか?

負担限度額認定については詳しくはこちらで解説しています。

介護保険負担限度額認定証を使えば費用が安くなる?手続きも簡単。

負担限度額制度を使える施設

  • 特別養護老人ホーム
  • 老人保健施設
  • 介護医療院

これらの施設であればショートステイでも利用できます。

デイサービスの食事代には使えません。

入所資格

  • 65歳以上で介護3以上の高齢者
  • 40歳~64歳で特定疾病が認められ、要介護3以上の方
  • 要介護1~2で特例的に認められた者

これはあくまで入所できる最低ラインの条件です。

この資格をベースに本当に生活に困っている人から優先して入所判定会議にかけられます。

入所判定会議の判断材料
  • 要介護5>4>3と重度の方を優先
  • 一人暮らし(高齢夫婦世帯)
  • 病状が安定していて、すぐに退去や入院しない人
  • 集団生活に影響がない
  • 施設で準備している看護体制の範囲で生活ができるか など

入所資格も入所判定会議も合格することで特養に入所が決定します。

よくある質問

家族
家族

要介護3の母の認知がひどくて夜中目が離せない。

だいぶ昔に入所申込をしたのにまだ順番が回ってこない。

ケアマネ
ケアマネ

例えば一人暮らしで食べる物がないなど、生命の危機を感じてる人などを優先します。

よって先行予約の有利はないと言えます。

特別養護老人ホームに入所するためには

要介護3以上となったら、特別養護老人ホームに入所申し込みに行ってください。

すべてはここから始まります。

家族
家族

あちこちに老人ホームはあるけど、どれが特別養護老人ホームか分からないんですが…

特別養護老人ホームの探し方はこちらで詳しく解説しています。

老人ホームに入居したい。相談~入居までの手順をケアマネが解説

  • 特別養護老人ホームの申し込みは一カ所に絞る必要はない
  • 「数打てば当たる方式」で何カ所も同時申し込みをした方がよい

特別養護老人ホームに早く入れる方法

早く入所したいのであれば、申込みをしたあとも放置しておかないことです。

困っている感をアピールしておけば、施設側もしっかり受け止めてくれます。

タイミングさえ合えば介護3でも入所が可能な場合もあります。

具体的な案
  • ロングショートステイを使う
  • 定期的にショートステイを利用する
  • 担当ケアマネに定期的に困っている感を伝える

ロングショートステイを使う

ショートステイをロングで使い、特養の中で入所を待ちます。

  • 通常ショートステイは2泊3日などの短期間泊まこと
  • その目的の多くは介護者が出かけて不在、介護者のリフレッシュなど
  • それとは別に一人暮らしなどが既に成り立たずに、入所の空きが出るまで3カ月、半年など、ロングショートステイを利用する方法もある

ロングショートステイの効果は抜群です。

  • ロングショートを受け入れた時点で、その人の困り具合を特養が把握している
  • 本人にしても家族にしても、施設に居れさえすればショートでも入所でもどちらでも良い
  • ロングショートステイを利用している人の大半は入所の空きを待っている待機者と言える

定期的にショートステイを利用しておく

月に1回でもよいのでショートステイを利用していると利用者の状況を把握してもらいやすく、優先順位が上がりやすい。

パターン1
  • 1年前に家族が入所申し込みにきた
  • そのあとの状況は分からない
  • 要介護4と記載してあるが、どのような人かも分からない
  • 担当のケアマネさんが誰なのかも分からない
パターン2
  • 2年前に家族が入所申し込みにきた
  • 要介護3で月に1回ショートステイを利用している
  • 本人がどんな人か、どんな病気を持っているのか、家族の顔も知っている

あなたが特養の職員であれば、どちらを入所させますか?

どちらを入所させた方が安定した施設運営をできそうですか?

もちろん総合的な判断での入所になりますが、パターン2はかなり効果的な方法です。

担当ケアマネに定期的に困っている感を伝える

ショートステイやデイサービスは利用したくないけど、最終的な入所はA特別養護老人ホームが良いという考え方もあります。

そのような時はケアマネが訪問する度に、現在の介護の大変さをアピールしましょう。

大変さが伝われば担当ケアマネは特養へ入所の順番を確認してくれます。

ケアマネのアピールにより、特養は入所順位の見直しをしてくれるかもしれません。

長期戦になりますが、本当に大変ならアピールです!

地域密着型特別養護老人ホームとは

地域密着型特別養護老人ホームは地域の住民しか入所できない、小規模の特別養護老人ホームです。

  • 定員30名以下
  • 老人ホームがある地域に住んでいる人しか入所できない

このような小規模な特別養護老人ホームですが、サービス内容は特別養護老人ホームと変わりありません。

まとめ

特別養護老人ホームは終の棲家にもなり、費用が安いところが他の老人ホームとの大きな違いです。

その分入居できる確率も低いのですが、申し込みをやらなければ何も始まりません。

老人ホームを探すならこちらからどうぞ。

【LIFULL介護】