「ミスをしたら、もうダメだと思った。」
――介護の現場で、そう感じたことはありませんか?
介護職の仕事は、命と向き合う責任の重い仕事。
ちょっとした判断ミスが利用者の安全に関わることもあるため、
「自分を責めてしまう」「現場に立つのが怖くなる」という声も多く聞かれます。
でも、安心してください。
ミスをしても、そこから立ち直り、もう一度前を向くことはできます。
この記事では、介護現場でのよくあるミスと、その後の立ち直り方を、
現場経験者の視点からわかりやすく解説します。
介護現場でよくあるミス
介護現場のミスは、ほんの小さなことから重大なトラブルまでさまざまです。
特に多いのは以下のようなケースです。
これらは「誰でも起こり得るミス」です。
完璧な介護職員など存在しません。
むしろ重要なのは、ミスをした後の対応です。
それによって、信頼を失うか、信頼を取り戻すかが決まります。
ミスした直後にやるべきこと
まず大切なのは、隠さないことです。
小さなミスほど「言わなくてもいいか」と思ってしまいがちですが、
介護現場では報告が遅れるほど事態が悪化します。
行動のステップ
- すぐに上司やリーダーに報告
- 状況を正確に伝える(誤魔化さず、事実だけ)
- 利用者への影響を確認し、必要なケアを最優先
焦りや恐怖でパニックになるのは当然です。
それでも「すぐ報告・冷静判断」を心がけましょう。
その誠実さが、信頼回復の第一歩です。
上司や同僚への伝え方
報告の仕方次第で、周囲の印象は大きく変わります。
感情的にならず、事実ベースで伝えるのがポイントです。
例文:
「●●さんの食事介助中に、誤ってお茶を多く飲ませてしまいました。今は落ち着いていますが、念のため看護師に報告します。」
このように、
- 何が起きたか(事実)
- 今どうなっているか(現状)
- これからどうするか(対応)
を簡潔に伝えると、信頼される報告になります。
もし注意を受けても、それはあなたの人格を否定しているわけではありません。
あくまで再発防止のための指摘。
感情ではなく「次にどう活かすか」に意識を向けましょう。
次に活かすための工夫
ミスをした経験は、必ず次の自信に変えられます。
- 同じシーンをイメージトレーニングする
- チェックリストを作って再発防止
- 他のスタッフと共有して「チームの学び」にする
- 気持ちが落ち着かないときは、あえて少し休む
完璧を目指すよりも、成長を積み重ねる姿勢が大切です。
介護の現場では、どんなベテランでもミスをします。
「ミスを恐れない人」こそ、最終的に信頼される介護士です。
まとめ:ミスは「失敗」ではなく「経験」
ミスをした自分を責めすぎないでください。
失敗の中にこそ、学びと成長のチャンスがあります。
今つらくても、
あなたの誠実な対応と反省は、必ず周囲に伝わります。
そしてどうしても改善できない職場であれば、
「環境を変える」ことも前向きな選択肢です。