「今日もまたサービス残業…」
「定時を過ぎても仕事が終わらない」
介護業界で働いていると、こうした悩みを抱える人は少なくありません。
残業が常態化すると、プライベートの時間が削られ、心身ともに疲弊します。
やがて「このまま続けていけるのか」と不安になり、離職を考えるきっかけにもなります。
この記事では、介護業界で残業が多い理由から、残業を減らす交渉法、残業が少ない施設の特徴、そして転職で環境を変える方法まで詳しく解説します。
介護業界で残業が多い理由
1. 人手不足
慢性的な人員不足は介護業界最大の課題です。
必要な人数が揃わず、1人あたりの負担が大きくなり、記録や後片付けが定時を超えてしまうケースが頻発します。
入浴介助が押すと、その後の食事介助や記録もずれ込み、結局毎日1時間は残業していました
2. 記録業務の多さ
介護記録は法律で義務づけられており、詳細な記入が求められます。
ICT化が進んでいない施設では、紙ベースでの記録に時間を取られ、残業の原因となります。
3. イレギュラー対応
利用者の体調急変や家族からの急な要望など、予定外の業務が発生するのも介護現場の特徴です。
緊急対応後に事務作業を行うため、定時で帰るのが難しくなります。
4. サービス残業の文化
「利用者のためだから」「介護は奉仕の心」という考えが残業を正当化し、サービス残業を当然とする職場文化が根強く残っています。
残業の多さがブラック体質に直結する場合は → ブラック施設を見分ける5つのチェックリスト
残業を減らすための交渉法
1. 上司に相談する
「定時で帰りたい」という気持ちを伝えるのは勇気がいりますが、具体的な理由と改善案を添えると伝わりやすいです。
2. 業務の優先順位を明確にする
残業になる原因のひとつは、業務の取捨選択ができていないこと。
「今すぐ必要な業務」と「後回しでもよい業務」を整理し、上司に確認してから動くと無駄が減ります。
3. ICTの導入を提案する
タブレットや音声入力による記録システムを導入すれば、記録時間は大幅に短縮できます。
「ICTを使って効率化すれば残業削減につながる」と提案するのも一案です。
4. 同僚と協力する
記録や片付けを分担すれば、1人に偏る残業を防げます。
「お互いに早く帰れるように助け合う」意識をチームで共有することが大切です。
残業が少ない施設の特徴
1. 人員配置が手厚い
利用者数に対して職員数が多く、1人あたりの業務量が適切に分配されている施設は残業が少ない傾向があります。
2. 業務フローが整理されている
- 記録がICT化されている
- ルーティン業務のマニュアルが整備されている
- 定期的に業務改善会議が行われている
こうした仕組みが整っている施設は、効率的に業務を進められます。
3. 管理者が残業削減に積極的
「職員に無理をさせない」という方針を持つ施設では、上司が率先して残業削減を呼びかけます。
管理者の意識が高いかどうかは、見学や面接で確認するポイントです。
4. サービス残業を許さない文化
定時退社が当たり前という職場風土がある施設では、サービス残業が発生しにくくなります。
効率よく働ける施設の探し方はこちら → 介護施設の種類別働き方比較
残業のない職場に転職する方法
1. 求人票をチェックするポイント
- 「残業月◯時間以内」と明記されているか
- 「残業代全額支給」と記載されているか
- 勤務時間に「シフト例」があるか
これらを必ず確認しましょう。
2. 面接で質問する内容
「定時で帰れる日はどのくらいありますか?」
「残業が発生した場合はどのように対応していますか?」
こうした質問で、職場の実態を探ることができます。
3. 口コミを調べる
転職サイトの口コミやSNSから、実際に働いた人の声を確認しましょう。
求人票には書かれていない「実態」が見えてきます。
4. 転職エージェントを利用する
自分で探すのが難しい場合は、介護職専門の転職エージェントを活用すると安心です。
エージェントは施設の内部事情を把握しているため、残業が少ない職場を紹介してくれます。
残業のない職場を探したい方はこちら → 介護士におすすめの転職サイト4選【2025年版】
まとめ
介護業界で残業が多いのは、人手不足・記録業務・イレギュラー対応・サービス残業文化が主な理由です。
しかし、交渉や効率化で減らせる部分もあり、転職によって環境そのものを変える選択肢もあります。
大切なのは「残業は当たり前」と諦めないこと。
自分の生活と健康を守るために、行動を起こすことが必要です。
👉 今すぐ残業の少ない職場を探したい方はこちら → 介護士におすすめの転職サイト4選【2025年版】