【分かりやすい】介護認定2の状態まとめ。使える介護サービスを解説。

介護認定の更新を行ったときに以前と状態が変わらないのに介護度が下がった経験がありませんか?

1年前と何も変わりないのに…何で?」「デイサービスが減る?仕事休めない…」「施設入所できない…」そんな不安が頭を横切ります。

本人が元気になったとは思えないのに、元気になったと認定されたようで、明日からの生活に不安を感じますよね。

でも大丈夫!

対策もありますし、この記事を読めば不安も解消できます。

麦マネ(Twitter)

介護業界で21年目、40歳。ONE PIECEを愛する。
〈 資格 〉
・主任ケアマネ
・社会福祉士
・介護福祉士

介護の仕事と資格について情報発信。

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介護認定2の状態像まとめ

家族
家族

介護認定が3から2に下がった。

1年前と何も変わりないのに…何で?

結論から言えば、介護3の認定が下りたのは『たまたま』だったのかもしれません。

もしくわ介護2の認定が下りたのが『たまたま』だったのかもしれません。

  • 介護度別に状態を見てみよう
  • 介護認定2と3の判断は難しい

介護度別に状態を見てみよう

こちらは私の経験をもとに介護認定の状態を表現しています。

区分目安
要支援1ほとんど介護は必要とせずに自立している。身の回りのことはほぼ自分で行える。
要支援2身の回りのことは自分でできるが、少しお手伝いが必要な状態。ADLよりもIADL(買い物や調理など)に不便を感じている。
介護1杖歩行やシルバーカー歩行。杖なし歩行も可能。車椅子を使っている事は少ない。認知症があっても注意していれば生活はできる。
介護2まだ杖などを使えば歩けるが、車いすを使った方が楽な場合もある。認知面ではかなりの注意が必要で一人暮らしはギリギリ状態。
介護3かなり車椅子を使っている割合が多くなってきた、もしくは認知症がかなり進んでいる。一人で生活するのは難しいです。家族構成によっては施設入所を検討!
介護4ベッド上で寝ている時間が多い。認知症でも徘徊などの問題行動も目立つ。意思疎通もほぼ取れなくなってきた。
介護5要介護4の状態に加え、介助者も2名体制で介助することも多い。意識障害があり、常に目をつぶっていることもある。
資料作成:こーちゃん

あくまで身体面や認知面など総合的に見ての判断です。

こちらでさらに詳しく書いていますので良かったらどうぞ。

要介護【要支援1・2、要介護1~5】の違いが学べる記事。

介護認定2と3の判断は難しい   

先ほどの表の抜粋です。

介護2まだ杖などを使えば歩けるが、車いすを使った方が楽な場合もある。認知面ではかなりの注意が必要で一人暮らしはギリギリ状態。
介護3かなり車椅子を使っている割合が多くなってきた、もしくは認知症がかなり進んでいる。一人で生活するのは難しいです。家族構成によっては施設入所を検討!

確かに介護3の方が介護量は多そうですが、介護2も結構大変そうではありませんか?

又、介護認定は『介護の手間』という点数を積み重ねて認定区分が決まります。

ということは同じ介護3や介護2でも、『介護3に近い介護2』『介護1に近い介護2』という人もいるのです。

認定調査日の体調や受け答え方、調査員の受け取り方でも介護度は左右されます。

麦マネ
麦マネ

正しい認定が下りるために、

しっかり認定調査を受けましょう。

介護認定調査を上手に受けるコツ。現役の認定調査員が解説します!

ここまでのまとめ

  • 介護認定2は結構歩けない、認知面でも注意
  • 介護認定3は車椅子が多い、認知症がかなり進んでいる
  • 介護認定2と3の判断は難しい 

介護2に下がると不利なのか?

結論、介護3から介護2に1段階下がったぐらいではそこまで生活に支障はでません。

介護3から介護2に下がることで変わることは以下の通りです。

  • 特養入所の権利がなくなる
  • 介護サービスの利用できる枠が減る

特養入所の権利がなくなる

特養(特別養護老人ホーム)への入所は原則要介護3以上です。

入所申し込みを済ませていても、要介護2に下がった時点で入所できる権利を失います。

とはいえ、特養入所は介護度の高い人や一人暮らしなどが優先的に入所するのが一般的です。

ということは、介護3でも入所できる可能性は限りなく0%に近かったのです。

介護2になったからといって、あまり気にする必要はありません。

介護サービスの利用できる枠が減る

1カ月に使える介護保険の限度額は介護度によって違います。

具体的にはこちらの表のようになっています。

介護116,765円
介護219,705円
介護327,048円
介護430,938円
介護536,217円

1段階下がる(上がる)ごとに約3,000~6,000円使える金額が変わります。

家族
家族

ってことは介護5は介護1の

2倍以上デイサービスに行けるのですか?

ところがデイサービスの料金を見ればそんな事が起きないような仕組みができています。

あるデイサービスの1回あたりの基本料金はこんな感じです。

介護1648円
介護2675円
介護3887円
介護41,008円
介護51,130円

介護度が下がれば(上がれば)デイサービスの利用料金も下がる(上がる)仕組みとなっています。

※訪問系(訪問介護など)と福祉用具は介護度が違っても同じ料金。

だから介護1に比べて介護5はデイサービスに2倍以上行けるということにはなりません。

麦マネ
麦マネ

ではもう少し具体的に計算していきましょう。

通常規模型デイサービスで条件は以下の通りで計算します。

  • 9:00~16:30(7時間以上8時間未満)の利用
  • 入浴と機能訓練加算
  • 福祉用具レンタルなど他のサービスは使っていない
区分基本料金加算合計1回の料金
介護1648円96円744円
介護2675円96円771円
介護3887円96円983円
介護41,008円96円1,104円
介護51,130円96円1,226円

限度額をデイの料金で割ると1カ月に利用できるデイの回数が分かります。

区分1カ月の利用回数
介護122回
介護225回
介護327回
介護428回
介護5 29回

もう少し分かりやすく見るために1カ月を4週で計算すると以下のようになります。

区分1週間の利用回数
介護1 週5回
介護2週6回
介護3週6回
介護4週7回
介護5週7回
家族
家族

あれ?

介護2も介護3も同じ回数利用できるようになった。

介護3から介護2に下がると介護サービスの利用枠が減るのは事実ですが、大きく生活が変わるほどのことではありません。

ここまでのまとめ

  • 介護2も介護3も特養に入所できない
  • 介護3から2に下がってもデイの回数はあまり変わらない

『要介護2になったら不利なのか?』という質問に対しては『そうでもない』というのが答えになります。

麦マネ
麦マネ

少し余談を解説します。

介護3から介護2に下がっても介護サービスの量はあまり変わりないのは事実です。

しかし介護1以下に下がることは話が違います。

  • 介護1以下は福祉用具レンタルに制限(代表的な物で車椅子やベッド)
  • 要支援以下では総合事業という枠組みに入り、市町村によってはデイの回数が制限されるなど

介護サービスが足りないときの対策

介護認定2も3も使える介護サービス量はあまり変わりないと解説しました。

それでも毎月限度額ギリギリまで使っている人にとっては介護2であっても介護3であっても足りないものは足りないのです。

例えばこんな感じ

  • 介護認定2で
  • デイサービス週5回
  • 介護ベッドと車いすをレンタル
家族
家族

ベッドも車椅子も必要だけど、

デイサービスの回数が足りません…

そこまでやらないと生活が成り立たないのであれば以下の対処法で解決しましょう。

  • 認定の見直しを行う
  • 自費で介護サービスを使う
  • 介護施設へ入所を検討する

認定の見直しを行う

介護認定の見直し(区分変更申請)で、介護度が上がれば使える介護サービスの限度額が増えます。

注意しなければいけないのは『もっと介護サービスを使いたい』という理由だけで認定見直しをかけても同じ認定が下りるのは99.999…%。

あくまで本人の状態が変わり、介護量が大きく変わったという事実が必要です。

自費で介護サービスを使う

限度額を節約するためにデイサービスの入浴加算(1回50円)を減らしても焼け石に水です。

それよりも自費サービスを受ければ限度額の節約もできます。

介護サービスの自費サービスを使う

例えば某デイケアの場合

  • 1日3,300円
  • 送迎、リハビリ、入浴など他の人と全く同じメニューを受けれる
  • その施設の独自サービスだから値段設定は自由

少し割高になりますが限度額overして10割負担になるよりも割安です。

福祉用具を購入してしまう

車椅子や歩行器などの福祉用具を購入することで、デイサービスなどの回数を増やせます。

車椅子レンタルの場合、700~800円程度を毎月払い続けなければいけません。

車椅子を買ってしまえば毎月のレンタル料が無くなり、その分をデイサービスに回すことができます。

私は以前まで福祉用具はレンタル推進派でした。

インターネットを見ると安価の使い捨ても有だと気付かされました。

とは言えベッドだけはレンタル推奨です。

理由として

  • 高い
  • 使わなくなったあとの処分が邪魔

話がズレましたが、自費サービスを使えば限度額の節約になり、そのぶん介護サービスが使えるということです。

介護施設へ入所を検討する

いくら介護認定が軽く出ても高齢であることに変わりありません。

仕事や家事育児で介護まで手が回らないのも事実です。

そんな時は介護施設への入所検討することも手段です。

先ほど特別養護老人ホームへの入所は要介護3以上と述べましたが、その他の施設は介護度の制限はありません。

要介護2や3の人は『住宅型有料老人ホーム』か『介護付き有料老人ホーム』が入所しやすく住み心地も良いでしょう。

LIFULL介護では全国32,000以上の老人ホームを紹介できます。

LIFULL介護で老人ホームを探す|写真付きで徹底解説

まとめ

  • 介護2の特徴は歩行が危ない、認知症がでてきた人
  • 介護2も介護3も使えるサービス量はあまり変わらない
  • サービスが足りないときは自費サービスや施設入所が有効

介護2や3の状態は「転倒が多い」「徘徊が出始めた」など介護がかなり大変な状況です。

よっぽど、寝たきりの要介護5の人が楽という意見も聞かれます。

どうしても自宅介護が難しいときは介護2でも入所できる施設を探すのも手段かもしれませんね。

介護度2でも入れる老人ホームの種類知っていますか?検索方法もどうぞ。

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