休日出勤が続いて体力が限界なときに考えるべきこと

「気づいたら、今月は休みが2日しかない」

「休日出勤を断ると、同僚や利用者に迷惑がかかる」

そんな経験をしたことはありませんか?

介護士にとって、休日出勤は決して珍しいことではありません。

人手不足が常態化している業界だからこそ、「出て当たり前」という空気が漂いやすいのです。

しかし、そのしわ寄せは確実に体と心に負担を与えます。

疲労を抱えたまま働き続ければ、事故やケアミスのリスクも高まります。

この記事では、

  • なぜ休日出勤が続いてしまうのか
  • 少しでも体力を回復する工夫
  • 危険な「限界サイン」
  • 休日出勤のない職場を探す方法

を、介護職のリアルに基づいて解説します。

麦マネ(Twitter)

介護業界で22年目、41歳。ONE PIECEを愛する。
〈 資格 〉
・主任ケアマネ
・社会福祉士
・介護福祉士

介護の仕事と資格について情報発信。

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休日出勤が続く原因

1. 慢性的な人手不足

介護業界では、有効求人倍率が2倍以上といわれ、常に人材が不足しています。

1人が欠けるとすぐにシフトに穴があき、その穴埋めを休日出勤で補う構造になりがちです。

2. 突発的な欠勤・離職

「子どもの発熱」「家族の介護」「急な退職」

介護現場では突然の欠員が頻発します。

結果、真面目な職員が休日を削って出勤することになります。

3. シフト管理のずさんさ

紙やエクセルでの管理に頼っている施設では、シフト調整が行き当たりばったりになり、休日出勤が常態化しやすいです。

4. 「断れない」雰囲気

「自分が出なければ回らない」

「上司や同僚に申し訳ない」

この心理が、休日出勤を常習化させます。

5. サービス残業文化

「休日に会議」「レクリエーション準備」「書類整理」など、労働時間としてカウントされない業務も多く、実質的な休日出勤となっています。

👉 結論:休日出勤は「個人の弱さ」ではなく、「職場の体制や風土」によって作られているのです。

体力回復の工夫

休日出勤が避けられない時期でも、自分を守る工夫を取り入れましょう。

1. 睡眠の質を上げる

  • 短時間でも深く眠るために、入浴後90分で就寝を心がける
  • 耳栓やアイマスクで環境を整える
  • 夜勤明けは「30分以内の仮眠」でリセット

2. 栄養を意識する

  • 疲労回復に必要な たんぱく質(肉・魚・豆類)
  • ストレス軽減に役立つ ビタミンB群(豚肉・玄米・バナナ)
  • 水分補給をこまめに(コーヒーやお茶だけでなく水も)

3. 軽い運動・ストレッチ

  • 就寝前のストレッチで副交感神経を優位に
  • 勤務の合間に「肩回し」「深呼吸」で血流改善

4. メンタルケア

  • 音楽やアロマでリラックス
  • スマホをオフにして「仕事を忘れる時間」を確保
  • 日記やメモで気持ちを整理

👉 「長時間休めないからこそ、短時間で効率よく回復する習慣」が大切です。

無理の限界サイン

休日出勤が続くと、体と心からSOSが出ます。

次のサインが出ていたら、黄色信号ではなく赤信号と考えてください。

身体のサイン

  • 朝起きられない/起きても体が鉛のように重い
  • 風邪をひきやすく治りにくい
  • 慢性的な頭痛・腰痛・胃痛

心のサイン

  • 仕事に行く前から気分が沈む
  • 小さなことで涙が出る・イライラが止まらない
  • 趣味や家族との時間を楽しめない

業務上のサイン

  • ヒヤリハットやケアミスが増える
  • 利用者への声かけが機械的になる
  • 同僚に冷たく当たってしまう

👉 これらはすべて「無理をしている証拠」であり、職場や働き方を変えるサインでもあります。

休日出勤がない職場の探し方

「このままでは続けられない」と感じたら、環境を変える勇気が必要です。

1. 求人票のチェックポイント

  • 有給取得率が明記されている
  • 「休日出勤あり」の記載がない
  • 勤務時間が8時間+休憩1時間と明記されている

2. 面接での質問例

  • 「休日出勤はどのくらいありますか?」
  • 「急な欠員が出た場合、どのように対応していますか?」
  • 「シフト管理はどのように行っていますか?」

👉 回答が曖昧な施設は要注意です。

3. 職場見学での観察ポイント

  • 職員が疲れ切った顔をしていないか
  • シフト表が壁に貼られていないか(=ずさんな管理)
  • 休日でも人が呼び出されていないか

4. 転職エージェントの活用

  • 休日出勤が少ない職場に強いエージェントを利用する
  • 内部情報(離職率・残業時間)を提供してもらえる

👉 詳しくはこちら →夜勤なしで働ける職場の探し方

まとめ

休日出勤が続くのは、あなたが怠けているからではありません

業界の構造・職場の体制・管理の甘さが原因です。

ただし、限界を超えるまで我慢してしまうと、

体を壊し、回復に数年単位でかかることもあります。

「このままでは続けられない」と思ったときが、行動のタイミング。

➡ 改善できないと感じたら、休日出勤のない職場を紹介してくれる転職サービスを使うのも選択肢です。

👉 夜勤なしに強い転職サイト3選

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